ジェスチャー画 ─ 早く汚く、描く
風景画教室もいよいよ佳境に入ってきました。
今回は“ジェスチャー画”というエクササイズで始まりました。
人物画であることには変わりないのですが、これは目の前にいる人物を写し描くのではなく、
自分の中に浮かんだ“印象”を自由に描きます。コツは“早く汚く”。
まずモデル役の人が自由な姿勢、動きをとり、それを30秒で描きます。
早く、汚く。自分のイメージに忠実に。
すると、こんな感じになります。
(上がジェスチャー画、下がそのもとになったモデルさんのポーズ)
最初はどうしても見た目の姿かたちにこだわりがちですが、
もっと自由に、頭に浮かんだ印象に忠実にもう一度。
プロセスを知らない方が見ると一体何を描いたのか、
さっぱりわからないでしょう。
あるいはロールシャッハテストのように何か他のものに見えてくるかも。
この、実は具象を描いたのに、見る人には抽象に見えてしまう、
そのあたりが面白いです。
あまり絵を描いたことのない大人に「抽象画を描け」といったって、
そうかけるものじゃありません。
大袈裟に言ってしまえば、自分の中にある“何か”を表に出すプロセスだと思います。
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さて、次回は最終回。
このジェスチャー画を活用して、いよいよ風景画に挑戦です。
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芸術造形研究所
風景画教室 全6回
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